母と長女
日曜日。久しぶりに母が来ました。
孫たちに会いに。
母がむいてくれた柿を子どもたちと一緒になって食べていると、また子どもに戻ったような不思議な感覚にとらわれます。
お昼ごはんはお好み焼きにしました。今度は母は私に任せきりで、ひたすらおいしいおいしいと食べています。
多くの「長女」たちが感じていることみたいですが、母は私にとって、
「自分の人生を自分のものにするために、乗り越えなければならない存在」
です。
いつも私のことを心配してくれている。人の気持ちに敏感な長女にとって、それが重荷になってしまうのです。
いつしか、親の気に入るように、心配をかけないようにと、無難な進路を選び、就職先を選び。そんな自分に気がつき、愛情という衣を着た見えない呪縛に耐え切れず、私は結婚して家を出ました。
自分自身の生活を手に入れ、それからICの勉強を始め、転職しました。母から絶対ダメと言われていたピアスも開けたし(^^;)
今はほとんど、子どもたちを間に挟んでいるからこその付き合いです。
本音を言い合うことを微妙に避けて、世間話に終始します。
それでも、自分の子どもの事を「この子、賢いなぁ~」などと褒められると、とても満足なのです。他の誰から言われるよりも。
そう、私はいまだに、母から認められたいのです。
お好み焼きをお腹いっぱい食べ、孫たちとほんとに楽しそうに遊び、母は夕方、満足そうに帰っていきました。
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