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2006年11月28日 (火)

ものに宿る魂

先日、テレビに、「シャネル」日本法人のリシャール・コラス社長が出ていました。実は百貨店勤務時代に一度お会いしたことがあるので、なんだか勝手に親しみを持って画面を見ていました。

18歳の時に旅した日本が大好きになり、後にCHANELJapanに。東京郊外のセカンドハウスは和風建築。明治維新をイメージした和洋折衷の書斎、千利休をイメージした茶室など、趣味を凝らした家ですが、要所要所に古民家から取り出した古材を使っています。
厚くて不透明な型板ガラス、素朴だけど丁寧なつくりの欄間。「もう、ないのよね。捨てちゃうんだもんね」といつくしむように触れるコラス社長。

他にも、知り合いが捨てようとしていたたくさんのこけしを、押入れに大切に保管してありました。「物の背景には、それを作った人の歴史、技術、苦労がある。物を捨てるというのは、その人の一部を捨てること」とコラス社長は言います。

そして、シャネルというブランドも、ココ・シャネルが作り上げたモードを大切に守り、新しいものを取り入れながらも、歴史と伝統を受け継いでいるからこそ、「シャネル」という名前で物づくりができるのだ、と。
日本でシャネルがこんなに人気があるのは、日本人がそういう姿勢に共鳴しているからではないかと。

日本は、新しいものを取り入れたり、外国の真似をするのがとても得意。それは悪いことだけではないけれど、それと引き換えに失っているものもたくさんあると思います。
日本には、日本にしかない良いものがたくさんあるのに、それをまるでみっともないことでもあるかのように、簡単に捨ててしまう。
そしてその結果、生活の中で、自分の国を誇りに思えることが、なくなってしまったように思います。
「美しい国」とスローガンを掲げるのは簡単だけど、今までと同じような再開発を続けたり、アメリカの顔色ばかりを見ていても、誰も日本を愛することなんてできないんですよ。

(なんて、熱く語ってしまった・・^^)

コラス社長にお会いしたのは10年近く前、社長に就任されてまもない頃でした。
とても若くてスマートで、一人ひとりに「おつかれさまです」と丁寧に声をかけて下さっていた姿を思い出し、
とても懐かしく思ったのでした。

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コメント

すごい方と面識があるのですね。面識があるというだけでも誇れると思います。

【新しいものを取り入れながら、歴史と伝統を受け継ぐ】
すばらしいですね。その精神をしっかりと覚えておきたいと思います。
日本のいいところを伝えていきたいと思いますね。

投稿: なおこ | 2006年11月28日 (火) 18時11分

いえいえ、向こうは私の事全く知らないと思いますが(^^ゞ
仕事の関係で、たまたま近くの席に座っていただけです。
(めちゃくちゃ緊張しました・・・)

日本のいいところを、外国の人に教わることが多いように思います。
子どもたちは、今自分が住む国をどう感じているのでしょうね?

投稿: spiral | 2006年11月28日 (火) 18時53分

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