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2007年4月

2007年4月27日 (金)

明るいこと、暗いこと

長男の入学を機に、机を2台購入しました。リビングに隣接した和室に、無印良品のシンプルなデスクをカウンターのように並べて、家族で使えるスタディコーナーにしようと思っています。
この和室には、今まで100ワット電球のちいさなペンダント照明だけを使っていましたので、読書や勉強にはちょっと暗い。デスク用のスタンドを買ってこないといけないですね。さてどんなのにしようかな~?

空間の目的によって、必要な明るさや光の種類、光源の位置などは違ってきます。基本的に、日本人は明るいのが大好き。暗いと落ち着かない方も多いのではないでしょうか。
でも少し前まで、日本人はろうそくの明かりやガス灯、裸電球で暮らしていたんです。
その頃の方が、人々は光に対して敏感だったのでしょうね。。漆塗りや金箔細工などは、ろうそくだけのくらがりで見たときにこそ美しいように作られているのではないかと、谷崎潤一郎は「陰影礼賛」のなかで述べています。

さて、芸能ニュースでも大きく取り上げられていましたが、先月、歌舞伎のパリ・オペラ座公演が行われました。
市川団十郎さんによるその際の旅行記が、少し前の毎日新聞夕刊に掲載されていました。その中に、今回のパリ公演では、欧米人の光に対する敏感さと劇場内の雰囲気を考慮して、普段の照明よりも暗くし、電気のなかった明治時代の雰囲気に近づけたとありました。また、セットの書割も、照明が当たると陰影が出るように立体感のあるものにしたそうです。それでも、オペラ座の責任者・ルフェーブル女史からは明るすぎるという意見が出て、照明を更に暗くして初日を迎えました。それが功を奏して、幕が開くと同時に客席からはワ~ッとため息が漏れたとか。

電気は確かに明るく、コストも低くて効率的なのかもしれません。ただ、ひたすらに安くて効率的な明るさだけを追い求める事で、失う感性もあるように思うのです。

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2007年4月20日 (金)

スミコ・ホンダ新作展示会

今日は、午後からファブリックメーカー川島織物セルコンの「スミコ・ホンダ」ブランドの新作展示会に行ってきました。
 3月 6日の記事「華麗なる一族見てますか?」にも書かせてもらった、川島一押しのデザイナーさんです。
今日はデザイナーである本田純子さんが自ら、商品のコンセプトや開発の経緯などを説明してくださいましたが、デザインのの元となるスケッチやイメージボードも惜しげもなく見せていただき、まるでデザイン学の講座のようでした。

自然界のものからインスピレーションを得て、水彩や墨などでスケッチをたくさん描き、それを織物に落とし込んで行くのですが、真っ白な画用紙に初めに絵の具を置いた時の感動を、商品が完成する最後の瞬間まで踏襲したいと常に思っているそうです。

また、とても勇気づけられたのが、初めにこれを作りたいというイメージがきっちりあってそれを織物に実現することがかなり困難な場合もあり、悩みながら作り上げて行く苦しみが常にある、でも、その悩みのプロセスそのものが、オリジナリティーになっていくと思っている、というお話でした。

モノづくりそのものの過程ではなくても、例えば自分の能力不足を感じるとき、この仕事をなんとか完成させたい、お客様に喜んでいただけるようにしたい、と思ったとき、どうしたらいいかを真剣に考え、行動すること、そのプロセスが自分自身をつくっていくんだな、という事に、私も最近になって気付いたからです。まだまだこれから、さらっと流すのではなく、要領よく済ませるのでもなく、いっぱい悩みながら頑張っていこう!と思いました。

さて、今回のスミコ・ホンダの新作は、全てポリエステル100%でウォッシャブル。、箔糸を使っているものを除いて防炎対応になっているなど、機能性も格段に向上したと思います。生地を間近にみると、その織構造の複雑さには本当に驚きます。光や色の混ざり合った様子や、みずみずしい透明感が全て糸で表現されていて、まるでスーラの点描画を見ているようです。

商品も素敵だったし、本田さんも今回お目にかかるのは3回目くらいだとおもうのですが、やっぱりとても素敵で、元気をもらって、新鮮な気持ちで帰宅しました。

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2007年4月12日 (木)

オヤジ雑誌

オヤジ雑誌

60代男性のお部屋をプランすることになりました。
14帖のお部屋を、ベッドルーム兼書斎として使われます。デスクや本棚、ベッドなどを造付で作ってほしいとのこと。

大体のレイアウトは出来たのですが、あとは細かいデザイン部分をつめていきます。
で、ふと気付いたのです。

「わたしって、男の人の世界をほとんど知らないわ」

で、ちょっとセレブ男性の世界を垣間見ようと、本屋さんで男性誌を買ってきました。
なるべくインテリアが載ってるものにしようと思い、ホテルの特集号にしました。

テーブルにおいてるのをみた夫が、
「オッサンの彼氏でもできたんか?」だって。笑いました。

で、実際に読み進めてみると、読者層が30~40代くらいでした。う~ん同年代で、こんな生活してる人がいるのか・・・。

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2007年4月11日 (水)

さくら新生活

長男が小学校に入学して、生活パターンが変わりました。朝も早いし、迎えに行くのも早め。持ち物が毎日変わるし、親の方がパニック状態になってます(^_^;)幸い、子どもの方は持って生まれたマイペースで、それなりに楽しくやってる様子なんですが。

小学校の門の前にある桜の木は、鞠の形に2色の花が咲いてます。

さくら新生活

開花予想が混乱した今年の桜は、結局、けっこう長持ちして楽しませてくれましたね。そろそろ今日は花吹雪でした。

今お世話になっているテーブルコーディネートの先生、先日のサロンの時に「関東風のさくらもち」を頂いたのですが、自家製の桜葉の塩漬けを盛り付けに使っておられました。
「去年の葉桜の時期に、塩漬けにして冷凍してあるのよ。食べられないけどね」。
まさか自分で、そんな事ができるとは思わなかったです。
色が鮮やかなまま保存されていて、とても心に残るおもてなしだと思います。

関東風さくらもち

関西風の、桜の葉に包まれたピンク色の桜餅とちがって、関東風の桜餅はうすい皮(ピンク色に色づけ)にあんこを包んだもの。桜餅にも地域で違いがあるなんて、初めて知りました!

桜は、日本人にとって特別な花。
「さ」という音には、「清らかなもの・神」という意味があるそうです。「さくら」は「神様が宿る」という意味。
ほかにも「さ」のつく美しい言葉、たくさんあります。思いつきますか?

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2007年4月 5日 (木)

シンプルなカップボード

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先日納品した、造作のカップボードです。
冷蔵庫スペースをあけて、キッチンの壁面いっぱいにつくりました。
幅が2400mmあるので、これ一つでほとんどのものがスッキリ納まると思います。
天板の一部がスライドするようになっており、炊飯器などの蒸気を逃す事ができます。

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あまり細かく作りこまず基本的なプランのままで製作したのですが、その分、シンプルな美しさがあると思います。

お客様もとても気に入ってくださり、ご実家の方にも同じようなものをつけたいと言ってくださってます。
決して安い買い物ではないのですが、毎日毎日使うもの。特にキッチンで使うものは、作業性とデザイン性の両方を満たすことが大事です。
確実に家の財産になるし、住まいの価値がアップしますので、お勧めです。

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